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型にガラス玉を入れる子ども

2018

14 2月

子どもたちがガラス勾玉づくり体験【美濃陶磁歴史館にて】

子ども向け体験講座「ガラス勾玉づくり」が美濃陶磁歴史館で開かれました。

以下、歴史館のスタッフさんが、当日の様子をお伝えします。

 

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美濃陶磁歴史館では、1月27日(土)に子ども向けの体験講座「ガラス勾玉づくり」を開催しました。

勾玉は古代のアクセサリーで約7000年前の縄文時代からつくられはじめ、首飾りや冠飾りとして身に着けられていました。

しかも単なる飾りではなく、特別なお守りであり、権力を示す道具としての意味合いが強かったようです。

良く知られているオタマジャクシのような形の勾玉は、約1800年前の弥生時代後半頃から約1300年前の飛鳥時代までつくられていました。

その形の由来はわかっておらず、「生まれてくる前の赤ちゃんの形である」「三日月の形である」など様々な説があります。

 

古代の勾玉を眺める子どもたち

古代の勾玉はガラス製のもの、翡翠や水晶といった石製のものや土製のもの、動物の骨を削ったものなど、色々な素材でつくられていました。

歴史館では以前、滑石(かっせき)という加工のしやすい石で勾玉づくり講座を開催しましたが、ガラスの勾玉づくりは初挑戦です!

 

まずは、耐火粘土を成形して素焼きをしておいた型にガラスの粒を入れます。

型にガラス玉を入れる子ども

型にガラス玉を入れる子ども

これを七輪に載せてガラスを溶かしていきます。

が、その前に、古代の人々はどうやってガラスを溶かすほどの高温を生み出したのでしょう。

ということで、「ふいご」体験です!

 

ふいごは空気を送るための道具で、古代のふいごは動物の皮を使ってつくられていたようです。

今回は厚手のビニール袋と節を抜いた竹筒で再現してみました。

袋の中に溜めた空気を逃がさないよう袋を閉じながら、体重をかけて竹筒の先の七輪に空気を送ります。

継続的に空気を送らなければ高温を保てないので、何度も繰り返す必要があります。

ふいごで火鉢に風を送る様子

これは大変だ…ということがわかったところで、文明の利器ドライヤーで送風して火力を上げていきます。

 

そして、いよいよ七輪に型を並べて、熱を逃がさないように蓋をします。

ガラスが溶ける様子を眺める子どもたち

火鉢に蓋をする様子

ガラスが溶けきるまで約40分

その間に、勾玉がつくられた時代を体感できる古墳を見学しました!

 

古墳は地域を治めていた偉い人のお墓で、土岐市には85基ほどの古墳があったといわれ、現在は約40基が残っています。

 

歴史館から徒歩5分程のところには「乙塚古墳」と「段尻巻古墳」という2つの古墳があります。

これらの古墳は国の史跡に指定されており、乙塚古墳は県下最大級の石室を持っています。

石室は積み上げられた大きな石で囲われた部屋で、この部屋に遺体を安置しました。

乙塚古墳を見学する子どもたち

石室が崩れることなく現存しているのは全国的にみても珍しく、そんな貴重な古墳が土岐市にあることを、もっともっと市民の方々に知ってもらえると嬉しいです。

 

古墳見学から戻ってくると、ちょうどガラスがきれいに溶けていました。

山盛りにしたガラスの粒は、溶けると表面張力でツルンとした丸みが出ています。

完成した勾玉

冷ましている間に、古代の衣装「貫頭(かんとう)衣(い)」の着衣体験も。

3世紀に書かれた中国の書物「魏志倭人伝」に、倭国(当時の日本)の人は、真ん中に頭を通す穴があけられただけの服を着ていたと書かれています。

貫頭衣を着る子ども

ガラスが冷めたところで、磨きの作業です。

まずは尖った部分などをダイヤモンドヤスリで削り取り、形を整えます。

削った部分が摺りガラスのように白く曇った状態になるので、細かな傷を耐水ペーパーでひたすら何時間も磨き続けるとツルツルの勾玉ができます。

勾玉をきれいにする子どもたち

勾玉をきれいにする子どもたち

勾玉を身に着ける子どもたち

講座の時間内ではとても磨ききれないため、自宅で満足するまで磨いてもらうことにして、とりあえずは完成です!綺麗にできました!